「ヤクルト3-8阪神」(5日、神宮) 一直線に伸びた鋭い打球が、雨粒のカーテンを真っ二つに切り裂いた。漂いかけていた重い空気を打ち破った。沸き上がった三塁ベンチ。先制点を叩き出し、阪神に流れを呼び込んだのは鳥谷のバットだ。価値ある一打が勝利への足がかりとなった。 「前の打席でやられてたんで、何とかしたいと思ってました」 四回だった。一死満塁の好機で打席に立つと、迷うことなく初球に襲いかかった。真ん中高めの直球に反応すると、力強くはじき返した打球は、ライナーで中堅・青木の頭上を越えた。一気に2者が生還した先制の2点適時二塁打。二回一死三塁の好機で空振り三振に倒れた悔しさを、一振りで晴らした。 ...